転職をするに当たって、面接などの場で必ず尋ねられるのが転職理由です。転職理由をどう伝えるかという点については、悩む方も多いでしょう。なぜならそこには、前の職場に対する不満が少なからず影響しているからです。確かに、マイナスの理由が前面に押し出されてしまうと、採用担当者に対する印象は悪くなりがちです。しかし、だからと言って嘘の転職理由を語る必要はありません。
不満が転職の理由であっても、その不満が転職先の企業では解決されるならば、問題はないでしょう。むしろ、実感のこもった正直な理由を告げることで、「だからこの企業を志望する」ということを採用担当者にも納得してもらいやすくなると言えます。例えば、「希望する仕事に携われなかったから」というのは一見するとマイナスの転職理由です。しかし、「携わりたい事業から前職の企業が撤退することになった」、「異動願いを出しているが、欠員が出ない限り受け入れられない」といったように、詳細を話せば印象は変わってきます。職場の中で行動を起こしても、解決することができなかったと伝わるはずです。そして、転職先がその「携わりたい仕事」に力を入れている企業なら、それがそのまま志望動機とも繋がっていきます。ただし、様々な問題について、転職だけが解決策ではないという場合も多くあります。不満を解消するために他に何か行動を起こしたのか、あるいは、他の選択肢もある中でなぜ転職をしようと考えたのか、しっかり説明できるようにしておくことは不可欠です。